10 10月

「心のないお人形と心ある人間の関係が生み出す感動=しあわせ」

私は、過去に腹話術を習っていた。腹話術のお人形の手は冷たく心がない。お人形を操る相棒(=物事を一緒にする相手)の愛の手と心、そして、そのぬくもりを腹話術のお人形に吹き込むなんて「至難の芸」。いや、「神の芸」としか、うけとめられなかった私がいた。
さぁ~本番。師匠と腹話術のお人形の関係が演じる芸が徐々に観客を感動へと導いた。それだけではない。観客の拍手がその関係の愛の波動をつくりだす。私は感動した。感動は、私をしあわせへと誘(いざな)ってくれた。そこには自分に対して繰り返されるきびしくも優しさ含む鍛練(=きびしい修行や練習をかさねて心身や技芸をきたえること)があった。
私達の人間関係がいろいろな人達を感動させることができるのか。腹話術のお人形と違って、みなさんには神のイメージの中にある愛(アガぺー)の心がそえられている。
人間関係が目に見えない風ではなく、人が生きるに必要なルーアハ(風・息・霊=魂)を肌で感じてはじめて成り立っていることを学びたい。
仮想現実のゲームの中で人間関係を知らず知らずのうちに学んでしまっている人が少なくない。ぬくもりを肌で感じることを忘れて、心の中に冷たい風吹かせる人間関係が多すぎる。それでは益々世の人が萎えていく。
しかし、私は諦めない…信じている。みなさんの神のイメージの中にある大切な関係の創造、つまり、私達の宇宙にルーアハ(=「息」・「風」・「魂」・「霊」)が吹き込まれるならば、愛ある心の感動に包まれた人間関係の復活劇となると。

◎ルーアハは、旧約聖書の中に出てくるヘブル語です。